ヘルベチカエピソード
少し前にSoTAの会報『Interrobang』1号(2003年発行)にDeath to Helvetica「くたばれヘルベチカ」という記事が掲載されたそうです。書いたのはNick Shinn。自身がデザインしたPreface書体のほうが現代的でヘルベチカは過去の書体だという内容です。
該当する記事ではありませんがニックシンのサイトで1800年代のビラとヘルベチカの比較が見れるPDFが公開されています。
The face of uniformity
http://www.shinntype.com/Stories/Uniformity.pdf
確かに、1800年代の印刷物の掲載された書籍を調べてみましたが、近い書体が存在していたようですね。
http://helvetica.jp/2005/10/07.html
また、その後のSoTA の会報『Interrobang』2号では、ジョンコルツがニックシンのヘルベチカ記事に反論する記事が掲載されたそうです。
ヘルベチカは有名な書体ですが、万人に受け入れられているわけではなく、中には否定的な意見もあるのでしょう。ヘルベチカが好きな人もいればユニバースが好きな人もいるでしょうし、古くさいグロテスク体が好きな人もいます。場面によってはユニバースを使った方が決まることもあるし、ヘルベチカのほうが格好いい時もあります。
今年の5月に青山のABC本店でタイポグラフィのイベントが行われました。その時のパネラーの一人であったヘルムートシュミット氏にヘルベチカについての感想をお聞きしたところ、ユニバースの「モーツァルト」に対してヘルベチカは「サリエリ」との答えでした。書体というのは人によって好みが分かれるものだと思います。

